海外在住者が語る、英語がエンジニア・プログラマーに必要な3つの理由

こんにちは。私はイギリスのIT企業にソフトウェアエンジニアとして勤めていて、当然業務も全て英語で行います。私の場合は英語が必要なのは英語を話す国に住んでいるので明白ですが、実際英語を使いながらエンジニアとして働いていると、英語が分かるということはエンジニアとしてのキャリアにとっても非常に有利に働くということを実感します。

というわけで、今回はイギリスで毎日英語を使ってエンジニアとして働く私が、英語が使えるとエンジニアとしてのキャリアにどう良い影響があるのかを解説します。

 

1、英語で検索できると、得られる情報量が多くなる

https://en.wikipedia.org/wiki/Languages_used_on_the_Internet

Wikipediaによれば2017年現在インターネット上の全コンテンツの半数以上、52.1%が英語で書かれており、日本語で得られる情報は全体の5.6%に過ぎません。これだけ見ても、英語で検索すれば単純に10倍の情報量が得られることになります。特にテクニカルな内容を検索するならこの差を考えることは重要です。

実際に、私は英語と日本語の両方で必ず検索します。検索する分野によって使い分けますが、プログラミング関連なら基本的には英語です。正直言って日本語での検索では英語とは数でくらべものになりません。マイナーなプログラミング言語などは日本語で検索しても運が良くないと見つかりません。

また、Stack overflowというYahoo知恵袋のテクニカル版のようなエンジニアの集まるサイトがありますが、これは英語が発祥のサイトで、このWebサイトなしにもはやプログラミングの勉強はできないのではないかと思うほどに便利です。Yahoo知恵袋よりも早く、丁寧に、優しく教えてくれます。またこういうWebサイトでは回答者をチェックしにエンジニア採用担当者もやってきます。英語で情報を収集し、また発信することはとても大切です。私を含め、様々な国の人が英語で質問し回答します。このようなワールドワイドなエンジニアプラットフォームは英語で作られていて、そこにアクセスできないというのは大きな損失です。日本語版も最近できましたが、まだまだコミュニティは英語版に比べると小さいです。

発信する方も、英語ができるならば英語で情報発信する方を選択します。革新的なアイディアはいつも英語で発信されます。英語のコミュニティが大きいので、より大きなコミュニティで情報を発信しようとすることは当然です。どのような言語のコンテンツでも、グローバル対応にするならまず英語版を用意します、それだけ考えても英語で得られる情報の数が圧倒的に多いのがお分かり頂けると思います。英語でググれるということはエンジニアとして大きなアドバンテージになります。

 

2、英語での情報は信ぴょう性が高い

日本に比べて、欧米諸国では顔や本名を出して情報発信することがスタンダードになっています。英語で検索すると、記事に顔写真と共に、どこに所属する誰が書いた記事なのかというのが簡単に調べられます。これは日本人より自己主張することに抵抗のない文化のせいもありますが、アカデミックな文化が強い西洋文化での、ソースを明らかにするという思想が強いと思います。日本では匿名にすることがかっこいいというような部分や、また企業での副業禁止などの規則により、身元を明かさずに情報を発信する人が多いです。

例えば上記のYahoo知恵袋とStack Overflowを比べてみても、Yahoo知恵袋で顔と本名を出して回答している人はほとんどいないと思います。Stack Overflowでは身元を明らかにしているエンジニア達が相当数います。私も本名と顔写真を公表しています。リクルート関係の人が出入りしているからというのも大きいですが。

 

3、本来の意味を理解しやすい

メジャーなプログラミング言語は元々英語で作られたものが多く、そもそもコンピュータ自体がアメリカで開発されたものなので、アメリカの文化や言語を前提に作られています。日本語でも情報科学では意味を訳して語彙として使っていますが、いまいちとっつきにくい訳であることが多く、英語で考えてみるととたんに意味がわかるということがよくあります。

例えば以前書いた正規表現 “.*” と “.*?” と “[^”]*” の違いについて。 .*?が最短のマッチは間違い。の記事では、面倒くさがりの表現と、貪欲の表現という言い方をしていますがどちらもピンときません。LazyとGreedyと言われれば、どちらもごく日常的に使う言葉なので意味が分かりやすいです。

このように日本語に無理やり訳しても使いづらい言葉というのが沢山あり、英語でプログラミングを学んだ方が最初から分かりやすかったり、コマンドの省略やキーの頭文字など、元の英語が分からないと覚えづらいものがあったりします。

 

英語が分からなくてもエンジニアとして仕事はできます。しかし英語で情報収集をし、発信し、理解することはエンジニアとして大きく飛躍するために大切です。英語に苦手意識を持たず、日ごろから英語で勉強することを意識していれば英語力はどんどん伸びていきます。

この記事に共感された方は、是非、携帯のインターフェースを英語に変えるなり、お気に入りのGoogleを英語版に変えてみるなり、明日一日日本語で検索禁止にしてみるなりしてみてください。

最初は辛いと思いますがすぐに慣れます!

それはでは皆さん良いイングリッシュ・エンジニアリングライフを♪

 

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